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「京劇―中国人の心を知るヒント」【講師】加藤 徹(中国文化研究者)実演/魯大鳴(京劇俳優) へ行ってきました。

講師の加藤徹氏は、前回の日記に書いたNHKカルチャーラジオ『中国古典のスターたち』の講師をされています。
また、魯大鳴氏は、NHKテレビで中国語にずっと出演されてますよね~。
そのお二人が講座をされるなんて行かないわけにはいきません!

場所は京橋の中央公論新社です。
まずは早朝勉強同志(笑)と、ずっと気になっていた『ダクシン』でランチ。

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やわらかな味でおいしかったです。(写真の青唐辛子&ミント入りの青いソースは微妙~)


講座は、まず魯大鳴氏の「变脸(変面)」から始まりました。
変面とは、四川の川劇(地方劇)発祥の顔の早変りの芸です。
布製の面を何重にも被っているのはわかるのですが、いつどうやって変わるのか全くわからないんですよねー。
口でプッと吹いているのか、糸でひっぱってるのか、本当に瞬時で次の面が現れます。
ビデオにとって検証してもどうしても解明できなかったという幻の芸を間近で観ることができて大感動でした。
今回は10枚の面の中に、日本の歌舞伎と能の面が入ってました。

京劇に関することわざは、みんなで中国語読みして授業みたいでしたよー。
魯大鳴氏の発音の美しさにうっとり・・・。

台上三秒钟,台下三年功。
一天不练自己知道,两天不练行家知道,三天不练观众知道。


などは、京劇の学校で常に言われているそうです。
語学でもあてはまりますね。

京劇メイクをモデルさん(編集者さん)を使って実際見せてもらったり、歌や型、劇中のセリフなど、興味深いことばかり。
特にメイク後、被り物をする前に頭を布でしっかり巻くのですが、頭部の感覚がなくなるほどきつくて、舞台に立つ直前に巻かないととっても我慢できるものではない、というお話。
顔全体をキュッと吊って凛々しい顔にするためらしいですが、なんだかもっと良い方法が今ではあるんじゃないかな・・とか思いましたよ。笑
モデルになった方も30分くらいでギブアップしてはずしてもらってました。

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印象に残ったのは、「中国人はまず枠組みありき」という事でした。
京劇はもちろん、普通の生活内でも。
中国の美意識は、枠があり、予定調和の中で物語が進んでいくということです。
政治家でも、おのおののキャラクターをしっかり演じる?といいますか、役割認識しているような。
知性の人、感情の人、意志の人。雅~俗。
京劇でもしっかりと分類されて、最初に役割を師匠から決められるとずっとそれを演じるそうです。

・・・日本の政治家のようにやたらぐにゃぐにゃへらへらしてしていない、というのがわかりやすかった・・・。


加藤氏の軽妙なトークと(芸人!芸人!)、盛りだくさんの内容であっという間の2時間半でした。
今度は実際の京劇を見たいなあと思います。

それにしても「变脸」の仕組みはどうなってるんだろうー?
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by nihaoperio | 2011-07-31 08:48 | 旅・お出かけ | Comments(5)

7月から、NHKカルチャーラジオで『中国古典のスターたち』(講師:加藤徹氏)が始まりました。
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加藤徹氏の本は何冊か読んだ事があり、京劇はじめ、論語や漢文など中国の古典に対する造詣の深さ、愛の深さ(笑)にすっかり魅了されていたんです。
そこにこの講座。
なんて素晴らしいタイミング!

先週3回目は、関羽が財神になった理由でした。
その中で、「関羽ダッシュ」という言葉が。

なんだ?なんだ?関羽ダッシュって???

それは、京劇で関羽を演じる時に、役者は「これは役者が関羽を演じている偽物です。決して本物の関羽様ではありませんよ」という謙虚な気持ちを表すために、顔にわざと黒墨でホクロや黒線を入れたりする演出だそうです。

「関羽ダッシュ」という言葉は加藤氏が作ったのでしょうけど、そのネーミングセンスに大うけしてしまいました。
あの化粧はそういう意味だったのですねー。面白い。

三国志の数々の英雄の中からヒーローとなった関羽は、日本でも足利尊氏時代から広く知られ、江戸時代には一大ブームになったそうです。
いまや「関羽ガンダム」まで!(劉備ガンダム、張飛ガンダムもあるそうですよ)

ヒーローになった理由は、彼の「義」の精神が、戦乱が続く中国の歴史の中で渇望された事と、彼の故郷である山西省は軍人や商人、芸人が多く出た土地であり、彼らが同郷の大先輩である関羽を持ち上げて神格化したことからだそうです。
『三国志演義』を書いたとされる羅貫中も山西省出身で、その小説の中で関羽を徹底的に持ち上げたんだそうです。
すごい郷土愛ですね~。

そんな折、行きつけの古書店で、なんと羅貫中の『三国志演義』を発見!
しかも上下巻で1000円という安さで。

おおお、これはまた何かのご縁かと大切に持ち帰りましたよ。
後ろの青い顔の人は関羽?でも青いしなー。誰だろう?
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ずいぶん年季が入ってますが、立派な外箱付きの本。
いつ、どんなシチュエーションで読んでやろうか、と楽しく考え中~。

ラジオはこの後、杜子春、西施、虞美人、武松・・・といろいろな人を特集していきます。
加藤氏の講談師のような軽妙な語り口でスターたちもたじたじだろうな・・。

9月までの毎週木曜日、新しい楽しみができました。
ラジオはもちろん、テキストも面白いのでおすすめいたします!
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by nihaoperio | 2011-07-17 23:20 | 日常のひとこま | Comments(4)