平岩弓枝『西遊記』を読む。

三毛のエッセイにチラッと「孫悟空」について出てきたのをきっかけに、平岩弓枝の「西遊記」を読み始めました。

これが面白くて面白くて、毎晩寝る前に少しずつ・・・のつもりが1時間くらい読みふけってしまい寝不足気味です。
今、下巻に入り、読み終わるのが惜しいので1日1章にしているところ。

“今までで一番美しい西遊記”と帯書きにあるとおり、本当に美しいんです。
何より、三蔵法師と孫悟空の師弟愛、特に孫悟空のお師匠様を思うひたむきな姿勢に何度も涙が出ました。
それから悟空を見守る、観音様はじめ天界の神々の暖かい目とか。
一番心に残るのは、万物に対する愛情です。
妖怪や悪さをする動物達に対しても、きちんとそうなった理由を考え、やみくもに殺したりしないところ。
死んだものには供養を、つかまえたものには諭し、道を開き、改心させるところ。
すべてが慈悲の心に満ちています。

この本をすすめて下さった方が、何度も涙が出そうになった、とおっしゃっていたのを「えええ、孫悟空でー?」と思いましたが、本当でしたよ。
子供の頃読んだ本や、ドラマではみんな、「暴れん坊の猿」のイメージでしたから。

またこの本の挿絵が素晴らしいんです。
蓬田やすひろ氏という方で、他に藤沢周平の本の挿絵も描いていらして、多分、見れば「あああ」と思われるかと。
シンプルな柔らかな線で描かれた登場人物が、今にも本から出てきそうなやさしくて生き生きした絵です。

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本の装丁も凝ってます。
カバーをとると、そこにも挿絵。
上巻下巻で色が違うしおり、金色の花布。
考え抜かれて丁寧に製本された本だなあ、という印象です。

こういう本を持つと嬉しくなってしまいます。
電子書籍にはない品格とその本の持つ自信のようなオーラ。
持っているだけで心が満たされるような喜び。
(なんか褒めすぎ?)

とにかく(笑)、早く読みたくて常にそわそわしてしまう良書です。
これ読み終わったらどうしよう?
『封神演義』にいくかなー。
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by nihaoperio | 2011-10-24 17:30 | 日常のひとこま